南国への憧れ、ヨーロッパへの憧れ

自分が今ある状況に満足していないとき、どこか新しい世界にあこがれるのは誰でも同じだろう。

私の場合も、少年時代をジャカルタで過ごし、帰国して以来10年以上、絶えず南国で生活することに憧れていた。ジャカルタ時代は喘息もアトピーもなく寒い冬もなく、天気もよく明るい気分でいられたなあと。まあ今考えてみると、ジャカルタ時代はそれで日本の電車や都市生活に憧れてい気持ちも持っていたのだけれど。

そんなこんなで、社会人になり、晴れて南国のベトナムに住む機会がやってくる。生活面でも仕事面でも楽しく、充実した日々。独身でベトナムに渡り、現地では家族が一人増え、二人増え、三人増え、とイベントも盛りだくさん。にもかかわらず、ベトナムでの6年間旅行を繰り返すうちに、ヨーロッパの生活に対する憧れがむくむくとわいてきてしまった。歴史的な建物に囲まれた都市、整備された庭園、限られた資源を有効に使おうとする文化。あふれる絵画や音楽。

そんな気持ちが頂点に達したときに、また次のチャンスが訪れる。考えた末、ヨーロッパの中でも、英語を学べ日本に近い島国文化を持つイギリスに移ることを決心。

結果、ヨーロッパ人がなぜ南方に侵略していったのかを身をもって体験することになる。何より雨天曇天が多く、冬は寒くて暗い。それに旅行者の目で見ると素晴らしいことも、住んでみるとすべて逆の視点から見えることも多いわけだ。歴史的な建物が多いということは、生活に不便で何でもすぐに壊れる。低層の建物しかなく雄大で美しい公園が多いということは、居住区が限られ狭くて高い住居しか存在しないということ。夢のようなお屋敷が沢山存在するということは異常な貧富の差が未だに存在するということ。街がいつもきれいに整備されていて高速道路もタダというのは、その分高い税金を払うということ。

まあそんなことをさておいても、美しい街が市民に開放されており、美術館もよりどりみどり、のんびりとした生活ペースが素晴らしいことに変わりはない。イギリス人の食生活があれだけひどくて医療レベルも?なのに平均寿命が日本より言うほど低くない理由は、多分ストレスが溜まりにくい生活スタイルを選べるからなのだろうなあ。

で、両方住んでみて(加えてアメリカにもまあ半年近く滞在してみて)、結論としてやはり改めて南国に憧れてしまう自分達がいたという次第。

そしてひょんなことから、幸運にもジャカルタで仕事をする機会をいただけたので、今こうして心身ともに健康な気分で南国に復帰の運びとなったわけだ。

「環境に満足出来るかどうかは、気の持ちようが全て」ということが、実際に数カ国に住んでみてわかったこと。ともあれ、まずは何でも経験してみることかな。

下の写真はベトナムはファンティエットのビーチ。ベトナム料理には欠かせないニュックマム(魚醤)の名産地。
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